Q-info 第83号 2014年11月発行 一丁噛
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第79回:消費増税の影響と再増税への意見
京都中小企業家同友会では、2014 年8 月25 日~9 月25 日の間、会員企業1,520社を対象に
「消費増税の影響に関する調査」を実施し、315社からの回答を得ました。(回答率20.7%)
『増税分を価格に転嫁できているか』という問いに対して、「できている」との回答が32.1%、
「ほぼできた」が37.1%の一方で、「部分的にできた」が23.8%、「全くできていない」が7.0%と、
3割超の企業が完全に転嫁できていないと回答しています。
5月に調査した時は、、「部分的にできた」(28.3%)「全くできていない」(8.0%)の合計が
36.3%でしたので若干改善してきたとはいえ、まだまだ価格転嫁できていない企業があることが判明しました。
また、『消費税増税はどんな影響がありましたか』という問いに対しては、「駆け込み反動に
よる売上減少」が38.3%と、5 月調査の43.6%から5.3 ポイント減少したとはいえ、依然として高い率を示しました。
増税前には、消費税増税後の売上減少は夏頃までに収束し秋口には元に戻る、との観測もありましたが、
引き続き売上の低迷が続いていることを物語っています。
そして、『来年秋に予定されている税率10%への引き上げ』については、「実施すべき」が5 月の20.7%から
今回15.7%と低下し、一方で「中止すべき」が同31.7%から31.4%の横ばい、「延期すべき」が29.1%から
35.0%に増加し、6割以上の企業が中止や延期を求めています。
これらの傾向は全国の会員を対象とした調査でもほぼ同様であり、中小企業には消費増税の影響は
決して小さくないことを示しています。
安倍首相は来年10月の10%への増税を実施するか否かを年内には決断すると言われていますが、
果たしてどういう結論を出すのでしょうか。与党内にも増税への慎重論があり、予断を許さない状況となっています。
財政再建や社会保障のために増税は必要だと思っていても、実際にもろに影響を受ける中小企業としては、
ここはなんとかもう少し先延ばしして欲しいというのが本音ではないでしょうか。