Q-info 第82号 2014年10月発行 一丁噛
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第79回:新幹線開業50周年
昭和39年(1964)10月1日、東京-新大阪間にまったく新しい高速鉄道が誕生しました。その名は東海道新幹線。
増え続ける貨客に在来の東海道本線が限界に近づくなかで、東京オリンピックに間に
合わせるべく作られたまったく新しい高速旅客鉄道の開業でした。
戦前からあった弾丸列車の構想を引き継ぎ、在来線とはまったく異なる思想で作られました。
在来線が線路幅1,067mmの狭軌であるのに対して、1,435mmの標準軌を採用し、すべて
立体交差で踏切をなくし、信号機を一切なくして信号を車上で確認できるATC(Automatic Train Control)システムを
導入するなど、従来の鉄道の常識をくつがえした日本独自の高速鉄道でした。
ダンゴ鼻で知られる0系新幹線は世界で初めての時速200kmを超える営業運転を行ない、
開業時から引退までの44年間活躍しました。また、2階建て新幹線の100系、270km/h運転の
“のぞみ”を登場させた300系、300km/hでの営業運転でギネスブックにも載った500系、
カモノハシのくちばしのような700系、そして更に進化したN700系など50年の進化は懐かしくも思えます。
新幹線の開業前に大山崎~水無瀬間の新幹線の線路を約半年間走っていた阪急電車に乗って感激したこと、
開業の時、東京駅を出て行く新幹線の生中継のテレビを食い入るように見ていたことなど、
知っている人、思い出す人は少なくなってきたかも知れません。
名古屋-大阪間はもとより、東京-名古屋間のリニアモーターカーに乗れるかどうかもわ
からない年齢だと思いながら、新幹線50周年をかみしめています。