Q-info 第205号 2025年1月発行 【読者訪問】
読者訪問 第180回
株式会社 都
お話を伺った方 代表取締役社長 倉田 昌明 様
会社の所在地 〒602-8407 京都市上京区大宮通立売上ル西入ル伊佐町233
電話番号 TEL 075-415-1111 FAX 075-415-0385
事業内容 工芸帯(西陣織)製造・販売
HP https://obi-385.co.jp
西陣織の伝統をいつまでも
~作り手不足が最大の問題点~
2018年度のIT導入補助金を活用して呉服業向け販売管理システム『ごふくQwin』を導入していただいた株式会社都さんにお邪魔して倉田社長様にお話を伺いました。
現在の状況はどうですかとお聞きしたら開口一番『職人不足が深刻ですわ』とおっしゃいました。昔に比べて需要は減ってきているが、それ以上に作り手が不足していて高齢化も進んでいる。本当に厳しくなってきていると危機感を持っておられました。
そんな中で伝統産業を守り継承していく覚悟のほどをお聞きしました。
次世代に繋ぐために~
同社は1939年(昭和14年)に西陣にて帯地製造業として創業され、現社長は4代目になられます。
創業以来、帯の製造卸として現在に至っておられるのですが、呉服業界を取りまく環境は需要の減少で厳しいものがあります。しかし着物自体の需要は決してなくならないので、如何に生き残っていくかを考えながら将来に向けて頑張っていきたいとおっしゃっていました。
高齢化に伴って職人も少なくなり、織機の部品も入手困難になるなかで、昨年、奈良の大原和服専門学校を卒業した21歳の女性が織り手として入社されました。次世代に繋いでいくための大変貴重な戦力として育てていきたいと期待されていました。
社内環境整備
2ヶ月ほど前、社内のLANケーブルの敷設工事をさせていただきました。以前からネットワークが遅いとか、時々切れるとかという障害があり、調べた結果、3フロアある社内のネットワークを古いケーブルで繋いでおり、通信状態が良くないことがあることから、最新のケーブルでしっかりと敷設工事をすることになり弊社にご用命いただきました。その結果、配線もスッキリし、使い勝手が良いとお褒めいただいている『ごふくQwin』を更に快適に使っていただけるようになり私たちも喜んでおります。
近年、帯地は着物の帯だけではなく壁紙やバッグなどにも使われ始めており、新しいジャンルへの挑戦を同業者で力を合わせてやろうという試みも始められたとか。いろいろな環境を変えてみることによってまた新たな視野が広がり、斬新なアイデアが出てくるかも知れません。京都の伝統産業を守りながらこれからもますます元気に活躍されていくことを願いながら同社をあとにしました。
(米田)