Q-info 第196号 2024年4月発行 【読者訪問】
第171回 成田株式会社
お話を伺った方 常務取締役/総務部長 出口 重哉 様
会社の所在地 〒600-8463 京都市下京区高辻通西洞院西入永養寺町249番地
電話番号 TEL 075-341-0146 FAX 075-341-0140
事業内容 呉服卸売業
HP https://narita-kk.com
京の呉服文化を全国へ
~呉服全般を全国の専門店に届けて100年余り~
今回は創業100年余りの呉服卸商の成田株式会社に、いつも本誌のReplyシートをご返信下さっている出口常務をお訪ねしました。
同社は1920年に創業され、当初は洋服生地の卸をなさっていたそうですが、徐々に呉服の反物にシフトされ、呉服生地の卸業として推移されました。そののち、呉服全般の卸売業に業態を拡大され現在に至っておられます。
お話をお聞きした出口常務は創業社長の遠縁にあたられ、総務部門の責任者として業務にあたっておられます。
呉服業界は厳しい経営環境にありますが如何ですか? とお聞きしたところ、近年かなり淘汰されてきたので現在生き残っているところは強く、最近はあまり倒産を聞かないとおっしゃっていました。昔に比べて呉服の需要は減少したもののその需要がなくなったわけではないので、小さな市場で需給のバランスが取れてきているということなのでしょうか。
IT化が早かった呉服業界
呉服業界のIT化は早く、昔のオフコン全盛期に導入された企業が多いようです。出口常務の口から高千穂バロースやNCR、さん孔テープなどという言葉が飛び出し、懐かしさを感じました。
同社も昔のシステムを使ったおられたのですが、最新システムに更新すべく、昨年、IT導入補助金を活用して当社の『ごふくQ』を導入して下さいました。
IT導入補助金で補助金のありがたさを知った
今まで補助金をもらったことはあまりなかったので、IT導入補助金の活用で補助金のありがたさを知ったとおっしゃる出口常務。 『300万円以上するシステムが100万円以内で導入できたのですからありがたかったですね』と。
それで補助金のありがたさを知り、ご自宅をリノベーションされたとき、二重窓にして断熱リフォームの補助金をもらわれたそうです。
厳しい呉服業界ですが、着付けで有名な日本和装とも提携しながら『着物はファッションだからなくならない』と、潜在需要の掘り起こしに力を入れておられる同社の発展を願いつつ帰路につきました。