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Q-info 第172号 2022年4月発行 【読者訪問】

カテゴリー[コラム/Qinfo, 読者訪問]

読者訪問 第147回

お伺いした会社 奥村・岡田総合法律事務所
お話を伺った方 弁護士 岡田 一毅 さん
会社の所在地  〒604-0904 京都市中京区新椹木町通竹屋町上ル
                西革堂町184 オクムラビル2F
連絡先など   TEL 075-257-6033  FAX 075-212-3670
事業内容    弁護士事務所
ホームページ  https://okadalaw.com/

 今回は当社の顧問弁護士をお願いしている岡田弁護士が所属なさっている法律事務所をお訪ねし、岡田先生にお話を伺いました。
 岡田先生とはもうかなり長いお付き合いになるのですが、Kyotoeggsという起業家グループでの出会いが最初でした。弁護士さんというとなんとなくとっつきにくい印象を持つ方もいらっしゃるかも知れませんが、岡田先生は気さくな方で、最初からとっつきにくさはまったく感じませんでした。そのグループでのお付き合いをしているうちに、弁護士資格だけではなく特許や知的財産の専門家として弁理士の資格も持っておられることを知り、当社でも契約事案が増えてきていたことから契約書の内容を精査していただくために顧問契約をさせていただきました。今回改めてお聞きすると、ソフトウェア関係や知財関係の案件を比較的得意になさっているとのことでした。

 一方、建物がお好きだそうで建築関係の案件も得意だとのこと。もともとは施主側からの依頼が多かったそうですが、最近は建築会社側に立った案件が多くなり、まともな建築会社を過剰なクレームから守ることも多いそうです。

 現在、事務所には4名の弁護士がおられ、6月からさらに2名増えるのだそうです。特に最近、事務所で取り組んでおられることのひとつに、“100対0でいいんだろうか”というテーマがあるそうです。
つまり、裁判において圧勝することが最善策なのかどうかということを常に問うておられるんだそうです。相手が要らないものを譲って妥協する、協調的な交渉によって双方のメリットを出すということが、将来を見据えた最善の解決策ではないかということなのだそうです。ついつい勝ち負けにこだわってしまいそうな争いごとですが、お互いのメリットを考えるということをお聞きして、すばらしい考え方だと思いました。そしてまた、こんなこともおっしゃっていました。「なにか起こってからでは高くつく。起こる前に、なにか起こりそうなときに相談して欲しい」と。特に事業者はいろいろな交渉ごとがあるので気軽に弁護士に相談を、とおっしゃっていました。

 また最近、人工衛星を作る会社の取締役になられたそうです。京大のインキュベーションや醍醐寺などと連携して、宇宙寺院での宇宙供養といったことに取り組んでおられるとか。弁護士というお仕事柄、市井のもめ事とは違う世界を探求しておられるのかも知れませんね。

 最後に電帳法(電子帳簿保存法)についてお聞きしました。私共ソフトウェア会社として何が必要かと。すると電帳法は電子帳票を発行する側ではなくて受け取った側でどう保管するのかということがポイントなので、例えば2月号の【Sysport announce】で案内した『タイムスタンプ専用端末』のような装置を導入するのが簡単で効果的ではないかとおっしゃっていました。請求書等の発行システムを手掛ける当社として、ソフトウェア的な対応を模索していましたが、受け取る側の課題だとの話をお聞きして少し気が楽になりました。なにか起こる前に相談を、ということの実例だったのかも知れません。

 お忙しい時間を割いてお話を伺うことができありがとうございました。同じ鉄ちゃんの趣味を持ってるのに、そこまで話が及びませんでした。次回は是非、鉄ちゃん話でもと思いながら事務所をあとにしました。

(米田)