Q-info 第164号 2021年8月発行 【“一丁噛”が行く!】
第152回:祇園祭
京都は7月1日から31日まで祇園祭月間に入ります。7月1日の「吉符入り」から31日の疫神社「夏越祓」まで1カ月に渡る神事が京都に夏を告げます。中でも7月14日~16日の宵々山・宵山、7月17日の前祭山鉾巡行、神輿渡御・神幸祭など、例年、何十万人という人が押し寄せ京都は祇園祭一色となります。7月17日の前祭(さきまつり:神幸祭)だけだった山鉾巡行が、2014年から24日の後祭(あとまつり:還幸祭)にも復活し、更に賑わいを増していました。
ところが、昨年来のコロナ禍でその様子は一変しました。昨年は山鉾も建たずひっそりとしていましたが、今年は半分くらいの山鉾が技術の伝承のため建てられました。そして、コンコンチキチンの祇園囃子も聞こえるようになりましたが、宵山の人出は数千人だったそうです。また、17日の山鉾巡行の日は、山鉾は動かず榊を手にした代表者が礼拝行列を厳かにしたそうです。
京都の祇園で生まれ八坂神社南門の下河原で育った私は、小さい頃から祇園祭に接してきました。2年連続で寂しい祇園祭となったことは大変残念ですが、疫病退散を祈願した祇園御霊会(ごりょうえ)が始まりの祇園祭ですので、祇園祭にあやかってコロナ禍が一刻も早く収束することを願っています。
(一丁噛)