Q-info 第139号 2019年7月発行 【読者訪問】
読者訪問 第114回
お伺いした会社 丸五自動車工業株式会社
お話を伺った方 代表取締役 田村 太幹夫 様
会社の所在地 〒617-0006 京都府向日市上植野町菱田10番地
連絡先など TEL:075-934-6633 FAX:075-934-6636
業務内容 自動車整備業
今回は京都府向日市、国道171号線の名神高速と併走しているところにある丸五自動車工業さんに田村社長をお訪ねしました。
田村社長は2代目で、53年前にお父様が設立されました。大手ビール工場の関連会社としてトラックの運送や整備を受け持つ会社があって、あるとき運送と整備の部門を分けて別会社にするという話が持ち上がり、その立ち上げにお父様が関わられました。その時の仲間が5人。部門が分かれても5人がお互いに協力し合って丸くやっていこうということで、“丸五自動車”という名前をつけられたとか。
同社は自動車整備業として軽自動車から大型トラックまでの整備をやっておられます。特にもともとビール会社の整備部門だったこともありトラック関係が多く、整備車両の80%ほどがトラックだそうです。トラックと言っても小型のものから超大型のものまであり、また冷凍車輌やクレーン車など特殊なものまでその種類は多岐にわたります。
ちょっと変わったものでは、鉄道の軌道整備車というのがあって、道路も線路も走れるという特殊な車輌ですが、他社ではなかなか出来ないそんなクルマの整備もなさっておられるそうです。
最近のクルマは電子化が進み、コンピュータでコントロールされているクルマが少なくないとか。そういったコンピュータを搭載しているクルマは、クルマのコンピュータと連携する装置を使って事前診断してから整備しないととんでもないことになるそうです。
ITの発達でクルマはますます安全に便利になってきましたが、整備する側は新しい知識をどしどし勉強しなければならなくて大変だとおっしゃっていました。特にこれから自動運転などが進化して
いくと、ますますクルマの整備は重要になってきます。
いままでのアナログなクルマなら、エンストしたらどこかその辺を叩いたらエンジンがかかったなんて笑い話もありますが、コンピュータ制御のクルマはそうはいきません。それだけに、トラブルを未然に防ぐために点検の重要性が増してくるとおっしゃいます。
しかしながら、この業界も人手不足に悩まされているとか。特に最近の若者のクルマ離れは深刻で、乗ることだけではなく自動車そのものへの興味が薄れてきているそうです。自動車学科のある工業高校などは定員割れしているところもあるとか。これから自動運転でますます整備の重要性が増してくるだけに人手不足は困ったものです。
同社はトラック関係の整備が多いと言いましたが、軽自動車から大型トラックまで幅広く整備が出来ることが強みだとおっしゃいます。更には整備だけではなく、クルマに関するどんなことでも相談に応じて解決出来る、ワンストップサービスが出来る会社を目指したいと。そして、この分野に関しては第一人者だというオンリーワンも視野に入れながら、8名のメカニック(整備士)を抱えながら頑張っていきたいとおっしゃっていました。
最後に、自動車は車検以外に12ヶ月点検などの法定点検が義務づけられていますよね。実際にはどの程度、
点検を受けておられますか?とお聞きしたら、普通車の12ヶ月点検実施率は30%程度じゃないかなとおっしゃっていました。
皆さん、12ヶ月点検、なさってますか? 最近のクルマは壊れなくなったので大丈夫と言うことではなく、コンピュータ絡みのトラブルがあったらどうしようもなくなるということを今一度認識して、点検をちゃんと受けるようにしましょう。
(米田)