Q-info 第78号 2014年06月発行 ITよもやま話
《 WindowsXP 対策 》
4月号でも少し触れましたが、WindowsXPのサポートが終了して2ヶ月が経過しました。
そして現在、「マイクロソフトのサポートは終了したけどウイルス対策ソフトを入れているから使い続けても大丈夫」とか
「サポートが終了したので危険性が増しており、絶対に使ってはいけない」といった誤った認識をされている方がいらっ
しゃいます。そこで、今回はもう一度、その意味をしっかりとご理解いただきたいということで取り上げました。
まず次の点をご確認下さい。
※脆弱性とはプログラムの弱点・欠陥のことで、その脆弱性を修復しないと外部からウイルスや不正プログラム
などに侵入されてしまう、いわば侵入される穴をふさぐことができない状態になってしまうことを意味する。
1.もともとシステムには脆弱性があり、新たな脆弱性が見つかるたびにWindows Updateで修復されている(脆弱性という穴を埋め
ている)。その脆弱性という穴があると、ウイルスの侵入や不正アクセスという脅威にさらされることになる。
2.どんな製品も発売から一定の年数がたつと保守やサポートを打ち切る。(メーカーにとって永久にサポートし続けることは不可能)
つまり、サポートが終了したXPパソコンはウイルス感染や不正アクセスの
リスクが高くなっているということです。ウイルス対策ソフトを入れていても
システムの脆弱性はカバーできないのでリスクが高くなっていることに変わ
りはありません。
では、絶対に使ってはいけないのでしょうか。総務省の通達では、ネット
ワークに接続しない、外部とのデータのやり取りをしないという使い方なら
使用可能としていますが、現実的には難しいですよね。ウイルス対策ソフ
トの多くは今年中は更新が提供されるものが多いようですので、ウイルス
対策ソフトを入れて稼働し、あまり長時間ネット接続するのは避ける、と
いうのが現実的な選択肢かと思います。
ただ、くれぐれも申し上げますが、2015年にはウイルス対策ソフトの更新
も終了してくると思いますので、今年中にはWindows7かWindows8に買
い換えされることをお勧めします。
こんなたとえ話はどうでしょうか
今までガードレールが敷設されている道路を歩いていました。
万が一、暴走車が突っ込んできてもガードレールが守ってくれ
る(完全ではないが)ので安心して道路を歩けました。でも
そのガードレールが外されました。ガードレースがない道は
危ない! かといって一切外出しないわけにはいきません。
常に暴走車が突っ込んでくるとは限らないので、注意しなが
ら外出するというのが現実的な行動でしょう。
要するに、不要不急の外出は控えるようにして、外出時はま
わりに気を付けて歩こうということではないでしょうか。
しかし、ガードレールの敷設してある道があるなら、やはり
そこを通るべきです。
いつ暴走車が突っ込んでくるかわかりませんから。