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Q-info 第204号 2024年12月発行 【読者訪問】

カテゴリー[コラム/Qinfo, 読者訪問]

読者訪問 第179回
株式会社藤本製作所

お話を伺った方 代表取締役  藤本 伸治 様
会社の所在地  〒613-0031 京都府久世郡久御山町佐古外屋敷91-2
電話番号    TEL 0774-43-0491 FAX 0774-43-2347
事業内容    ステンレス板金加工
HP      https://fujimoto-ss.com/

オーダーメイドが強みです
    ~医療用ステンレス機器の製造技術を活かして~

 会合などで以前から何度も会っているのに、どこでどんな仕事をしておられるのかよく知らないという人、周りにいらっしゃいませんか?
 Q-infoの継続読者リストを見ていてふとそんな気がした藤本さん。ネットで調べて見たら弊社から車で20分ほどのところでステンレスの板金加工をなさっておられるとか。
どんな工場でどんなものを作っておられるのか…。ということでお邪魔してきました。

医療用ステンレス機器からワゴン、雑貨まで

 同社は1956年(昭和31年)真鍮製の医療用トレーを作るところから始まり藤本さんは3代目の社長になります。創業期は真鍮加工が中心でしたがメッキ処理での法的制約が厳しくなったことなどからステンレス加工に切り替え、医療用のトレーやカストと呼ばれる小箱、ワゴンなどを医療器具や機器を扱う商社のOEM下請けとして作ってこられました。
 ステンレスは鉄と比べると3~4倍ほど高価ですが錆びにくく光沢があることから、医療、美容、食品関係などからの需要が多く、同社では医療用のステンレス製品に特化して来られました。しかしながら、薬害エイズ問題が発生した頃から医療器具の使い回しが出来なくなり、主力製品のカストと呼ばれる小箱の需要が減ってきたことと、得意先の1社が廃業したことなどもあり、ステンレスワゴンを中心とした直販体制に注力するようになります。

 直販体制と言っても、ステンレスワゴンは家庭用から業務用まで多くの製品が出回っています。それらのほとんどは組み立て式のものが多く強度もあまりないことから、溶接した完成品として強度があり壊れにくいもの、そしてサイズや形状もオーダーメイド対応できるものとして差別化を図りました。その結果、重量物を載せる食品工場や高級感を重視する美容室などからの注文が増えました。最近ではHPからの引き合いがかなり増えてきたそうです。

100年企業を目指して

 オーダーメイドを武器にステンレスワゴンのみならず、ステンレス製の小物入れなどの雑貨などにも力を入れ、インテリアからワゴンまで、自分だけのオリジナル商品を提供出来るメーカーとしてアピールしておられます。
今後は取り扱ってくれる商社を増やして販売増を図り、あと2年で70周年を迎えるのを機に100年企業を目指して頑張っていきたいと力強くおっしゃっていました。
 汎用品での価格競争を避け、数センチ単位でオーダー製作でき組立不要の強度を持った完成品で提供することを強みとして、更なる業績の向上を図って行かれることを祈念いたしております。

(米田)