Q-info 第163号 2021年7月発行 【スタッフのつぶやき】
老齢SEのつぶやき – 幻想的な見積
最近は後進に道を譲るべくゆるい働き方になっておりますが、中心となってやっていた頃は多くのお客様に出向き、どのようなシステムを構築していくのかお打ち合わせしておりました。そんな中でしばしば遭遇したのが、いわゆる“オフコン”からの入替案件。見た目はサーバーも端末も普通のWindowsに見えますが、本来のオフィスコンピュータで動作していた姿をそのままエミュレータと言われる環境に封じ込めてそのままの姿で動作させている訳です(Windowsのカラフルな画面に黒い窓が開いていてオフコンの処理画面が表示されている、そんな感じ)。
オフコンの世界に対し私たちが手がけるパソコンの世界はオープン系と呼ばれ必要な時に必要な情報を取り出せることを是としています。必然的にお打ち合わせでは“現在オフコンでは月末になったらこれだけの帳票が出力されるんや”と山ほどの帳票が登場します。売掛残一覧表などあって当たり前のものも当然含まれますが、一方でぱっとみた感じでは違いがわからないよく似た帳票も散見されます。出力の仕訳方法が違う、順番が違う、ある項目だけ採用している数値が異なる、といったものです。
とりあえず必要だから、というので持ち帰り開発費用見積の元となる工数(作業時間)を算出するための明細表を作成するのですが、これらはまるで幻想のごとく見れば見るほど同じに見えてくる…。
次回、私が呼ぶところの“幻想的な見積”を持参し驚いてもらった上でさらに突っ込んだ話をします。この似たような帳票は一体どなたが必要とされているのでしょうか? というのもオフコンの世界では月末になったら所定の帳票が無条件に発行されるのでそれを綴じている、というケースが多いのです。結局オチとしては以前は〇〇部長が見てたみたいだけど今は誰も見てないみたいや…(^^);
まあシステムの入替は断捨離のよい機会でもあるのだと思います。
ちなみに私が“幻想的”という言葉を発したら相当な見積額になることは覚悟しておいて下さいね。
(特販部 山口)