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Q-info 第147号 2020年3月発行 【読者訪問】

カテゴリー[コラム/Qinfo, 読者訪問]

読者訪問 122回

お伺いした会社  株式会社ウエストジャパン
お話を伺った方  代表取締役社長  山本 絵美子様
会社の所在地   〒601-8212 京都市南区久世上久世町358
連絡先など    TEL:075-934-0222 FAX:075-933-9575
業務内容      動物霊園経営
URL      https://www.petnosougi.com/

 今回は動物霊園を経営なさっている㈱ウエストジャパン様の山本社長をお訪ねしました。
山本社長のお父上が昭和52年に創業なさったのが始まりだそうですが、当時は動物霊園はほとんどなく京都では同社が最初だったそうです。
創業しはじめた40年前は、ペットはごみ焼却のイメージで行政に引き取ってもらうというのが当たり前で、“ペットの葬儀”というものが珍しい時代でした。
また、宗教上、動物は汚らわしいという理由でお寺からも葬儀を拒否されるケースも少なくなかったとか。
ところが世の中が少しずつ変わってきて、ペットはペットの葬儀をしたいという風潮が当たり前になってきました。
それと共に事業も発展してきました。

 同社の対応は大きく分けて二通りあります。
ひとつは、同社の斎場で葬儀して火葬し、骨拾いをして、納骨もしくは飼い主に骨を返すというやり方。
もう一つは、ペットを預かってきて代行で葬儀をし、お骨を納骨もしくは飼い主に返すというやり方です。
納骨は提携しているお寺のペット専用墓地に納骨するのだそうで、提携寺院は京都市内と南丹市に4ヵ所あります。
最近では自分のお墓に入れる人もいるそうでペットは家族同然になってきました。先祖のお墓には年に一度くらいしかお参りしないがペットのお墓には毎月行くという人もおられると苦笑いされていました。

 時代や価値観が変わってきたことにより市場規模が拡大してきました。
それに伴って同社の業績も拡大し、事業も大きくなっていったとおっしゃいます。しかし、それも平成20年頃までだったそうです。
ペットの葬儀やペット霊園が認知されてきたことに伴い、競合相手が次々と出現します。
火葬炉が簡単に入手出来るようになったこともあって参入障壁が低くなり、ライバルがどんどん出てきました。当然のことながらそれに伴って業績は下降します。

これからは淘汰の時代に入ったと山本社長はおっしゃいます。
新規参入者が価格を安くしてきていて設備投資してもなかなか回収出来なくなり、いかに生き延びるかがこれからの課題だとも。
価格競争に巻き込まれないようにいかに差別化を図るかということがこれからの生き残り戦略だとおっしゃいます。

 これからは葬儀された方のアフターフォローが今まで以上に大切になってくるとおっしゃいます。
口コミが大きいだけに今までの歴史を強みに、葬儀して終わりではないお付き合いをしていくことが大事だと。

 最近ご導入いただいたシスポートの販売管理システム『はんばいQ』の個客管理機能を強化し、飼い主情報はもとより、ペットの名前、種類、大きさ、死亡日などのデータを蓄積出来るようにして、提携寺院で毎年行っている法要祭の案内を出したり、各種検索を迅速に出来るようにしたりして、顧客満足度を高めることが出来るようになってきたとおっしゃいます。
リピーターは10年以上のお付き合いのところが多く、40,000件以上の飼い主データを以前管理していたAccessから『はんばいQ』に移行出来たのも良かったとご満足いただいております。

 歴史のある同社がITの活用で他社との差別化を図り、今後その歴史をますます大きく伸ばして行かれることを祈念して帰路につきました。

(米田)