Q-info 第137号 2019年5月発行 【読者訪問】
読者訪問 第112回
お伺いした会社 中央機械株式会社
お話を伺った方 代表取締役 橋本 康毅 様
会社の所在地 〒601-8203 京都市南区久世築山町379-5
連絡先など TEL:075-934-2400 FAX:075-934-2424
URL http://www.chuo.com
業務内容 自動メッキ処理装置、省力ロボット装置等の製造
今回は京都の久世工業団地の中にある中央機械株式会社様に橋本社長をお訪ねしました。
同社は1952年の創業で、現社長は三代目にあたられます。
表面処理装置や省力装置の開発、製造を手掛けておられるのですが、社長は自ら“機械屋ですわ”とおっしゃっておられました。
京都にある大手機械メーカーにメッキ装置を中心に生産設備を供給されており、シリーズ化したマシンは現在もあるメーカーで5~60台が稼働しているとか。
設備機器の開発はそれぞれの企業の実態(溶接・精密組立・電気配線・制御・配管・ソフトウェアなど)が分かっていないと出来ないこともが多く、また具体的な運用まで分かっていないとちゃんとしたものが開発できないとおっしゃいます。お聞きしていたら単なる機械屋ではない領域の仕事をなさっていると感じました。搬送機構の製作が強みだそうで、ユーザーと一緒になっていろいろな搬送方法を考えたり、時にはレイアウトなども相談されるとか。そうなるとますますコンサル的な仕事になって来ますねとお聞きしたら、「相談されることも多く、時には無茶ぶりもされる。でもそれらの課題に挑戦するチャレンジ精神が当社の強みかな」とおっしゃっていました。
また、特にフィルム状のものにメッキを施す技術に長けており、フレキシブルプリント配線板の微細化に資する技術を開発し、近年、特許を取得され業界新聞などにも取り上げられました。
フレキシブルプリント配線板はスマホなどに多く使われており、これからの需要増に期待されておられました。
MS-DOSの時代に当社の販売管理システムをご導入いただいたのが最初で、以来、現在に至るまで『はんばいQ』シリーズをお使いいただいております。
将来像をお聞きしたら、大きめの機械だけではなく小ぶりの機械を作って小回りの利く“機械屋”として、ユーザーからしっかりアテにされる企業になりたいとおっしゃっていました。
また、故障の予知が出来る技術を開発したいともおっしゃっていました。機械は壊れるまで何も教えてくれないし、ユーザーも買い替えてくれない。しかし、故障が発生すると生産に影響が出るため、すぐになんとかしなければならない。予兆検知が出来るようになったら、なかなか定期点検が出来ない中小企業にかなり朗報になるのではないか、とおっしゃっていました。
『機械や装置で解決出来ることなら何でも相談から応じる。自社で出来ないことでも相談に応じる』という姿勢で、常に新しい技術にチャレンジされている中央機械さんのこれからのますますのご活躍を期待したいと思います。
(米田)